立たない>

後期健診は生後10~12ヶ月にうけますが、およそ11ヶ月の時期に一人で立たない子は半数ほどです。

(発達の目安には下の図のようなデンバー式発達スクリーニング検査を用います。)

ハイハイや、おすわりを充実させてあげることで発達を促します。

ハイハイしない>

ときにハイハイせずにつかまり立ちする子もいます=シャフリングベビー

腹ばいをいやがり、ハイハイをせず座った態勢でいざり移動します。

https://www.youtube.com/watch?v=yf2bmulk3d8

脇を支えて立たせようとしても足を床につけたがらないです。

バリエーションの一つですが、歩きはじめは1歳半~2歳と遅れがちであり発達面の経過観察は必要となります。

<おすわりしない>

後期健診の時点でおすわりしない場合は何らかの弱さがあるためその後経過をみる必要があります。

大人が手で支えたり、クッションなどで支えながら練習をしていきます。

離乳食をたべない>

離乳食が進まない時の医学的なことについて

まず離乳食の開始は5,6ヶ月頃といわれてます

これは

①首がすわる
②食物に興味を示す
③スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少ない(哺乳反射の減弱)※1

といったことが根拠になっています

しかし、実際には赤ちゃんのキャラクターは様々で

マニュアルどおりの時期に開始できない子は一定数います

離乳食(または補完食)には大きく2つの目的があり

「栄養」と「食べる練習」です

大きくはこの2つの目的を達成できればいいということになります

「離乳食を食べない子」が受診したら

まず栄養が足りているかどうか、体重増加不良がないかを重視して

母子手帳の成長曲線により客観的に評価します。

グラフの帯のところには100人子どもがいたら95人ほどが入ります。

離乳食が遅れていても、この範囲の中であれば基本的にはあわてることはないということになります。

(もちろん、ワンポイントでの評価ではなく伸び率の評価も重要です)

帯からはずれる場合は、

心疾患アレルギー、消化器疾患、神経疾患などの可能性がないかを考えますが、

特に疾患のない子でも一定数この帯から外れる子が必ずいます

普段診療ている体重増加不良のお子さんの多くは、

離乳食は食べないけど、とくに病気があるわけでもないお子さんで、

正常の中にも様々なバリエーションがあるのだと思います

離乳食が進まない場合体重増加不良がないのか客観的な評価が必要です

体重のほかに見るポイントとして貧血です

小児に多いのは鉄欠乏性貧血で

離乳期にはもともと鉄欠乏性貧血になりやすいです

妊娠後期から胎児には鉄が移行して

出生時にはある程度鉄を持った状態で産まれます(早産児は別)

5ヶ月頃までは貯蔵されていた鉄で十分まかなえるのですが

この頃からは鉄を摂取しないと不足します

母乳やミルクには鉄分は比較的少なく

離乳食による摂取が重要となります

貧血が長く続くことによる運動発達、精神発達の遅れが指摘されていますので

鉄欠乏性貧血を認める場合は、鉄の補充が必要になります

離乳食が進まないお子さんでしたら食事からの摂取が不足するため、鉄剤の補充をします

(9ヶ月以上でしたら鉄を強化したフォローアップミルクも使えます)

9~10ヶ月児の16~22%に鉄欠乏性貧血を認めたという報告もあり※2

離乳食が進まない時は一度貧血の評価を考慮してもいいかもしれません

それと

もう一つ、頻度としては少ないのですが

ビタミンDの心配があります

とくに完全母乳栄養のみの場合

母乳のビタミンDは人工乳より少ないので

離乳食からの摂取が少ない場合

ビタミンD不足からビタミンD欠乏性くる病が心配されます※3
過去の病気のイメージがありますが最近増えつつあるようです

ビタミンDはカルシウムの吸収を高めて骨への沈着を助けます

すなわち不足すると、骨の変形や成長障害が心配されます

ビタミンDは魚や鶏卵に多く、それらから摂取するほか

日光にあたることで、皮膚からもつくられます

家にひきこもりがちで、外で紫外線を浴びない場合もビタミンD紫外線欠乏のリスクとなります

離乳食が進まない場合のビタミンD欠乏症は心配されますが、これは比較的レアなケースで

「完全母乳栄養」「離乳食が進まない」「日光にあたらない」

というようにいくつかの条件が重なって発症します

ビタミンD欠乏性くる病の評価も、小児科で可能ですので、上にあげた条件に複数あてはまったり

極端なO脚がある場合などは相談されたほうがいいかもしれません