<概要>

のど風邪の一種で咽頭痛、発熱を伴いときに腹痛や発疹を認めることもあります。のどの迅速検査で調べることが可能です。

細菌の感染ですので、抗菌薬のよい適応です。感染後ときに腎炎を起こすことがあり、2~4週後尿検査をします。自宅では尿がちゃんと出ているか、急にむくんだりしていないかに注意してください。

<症状>

4歳以上に発症することが多く、のどの痛み、発熱、頭痛ときに嘔吐や腹痛、発疹を伴います。扁桃腺や首のリンパ節の腫れがみられることもあります。ほかののど風邪と異なり、咳や鼻水などの風邪症状は乏しい傾向があります。

発疹は典型的には点状のザラザラした発疹が体~首、手足に出現します。

3歳以下の発症は少ないのですが、逆に典型的な症状がなく咳や鼻水などの風邪症状があるため、他の風邪との区別が難しいです。

<合併症>

①糸球体腎炎

感染後2~3週間ほどで発症し、尿がでない、尿が濃くなる、顔や体がむくむ、急に体重が増える、頭痛(血圧上昇による)などの症状があります。この場合は入院が必要ですので必ず受診してください。

②リウマチ熱

こちらも2~3週間ほどで発症して、のちのち心疾患を発症します。

<診断・検査>

症状と、のどの迅速検査で判断します。

とくに症状がなくても検査が陽性になることもありますが、こちらはただ持っているだけの健康保菌者です。

<治療>

ペニシリン系抗菌薬がよく効きます。(サワシリン®ワイドシリン®など)

通常内服したら1日ほどで熱は下がります。しっかり除菌する必要があるので、たとえ熱が下がっても10日間飲みきってください。

抗菌薬を投与しなくても3~5日で熱は下がり自然によくなりますが、この場合は合併症のリウマチ熱を予防することができません。

※溶連菌による糸球体腎炎は抗菌薬で適切に治療していても発症してしまうやっかいなものです。

<感染対策>

咽頭炎の潜伏期間は2~5日で、唾液や鼻水からうつります。適切な抗菌薬を使用して24時間経過すればうつる可能性は低く、登園登校することができます。ただし熱が下がってもお薬は指定の期間飲み続けてください。健康保菌者の場合他の人にはあまりうつりません。

<ホームケア>

まずは抗菌薬をしっかり飲むことが基本です。

のどが痛くて食事をとりにくいので、脱水になって入院する場合があります。水分をこまめにとって脱水の対策をしてください。

<扁桃腺炎を繰り返す場合、切ったほうがいい?>

溶連菌による扁桃腺炎は反復する場合があります。

扁桃腺の手術は繰り返す扁桃腺炎の時に選択されることがありますが、年間4~5回以上繰り返すこと、年齢が4歳以上であることなどが条件です。手術のメリット・デメリットを天秤にかけて判断しますが、溶連菌は抗菌薬で治療しやすい感染症のため、昔に比べて積極的には行われなくなってきています。